幼馴染みが好き
「誰か、風早を保健室に連れていってくれ」
しーん…。
ですよねぇ。
私、嫌われてるなぁ。
なんか切ない…。
待ってもムダだなぁ、って気がする。
だったら…
「先生、私1人で行きま…」
言いかけたその時。
「俺が行きます」
そう言ったのは、悠樹だった。
今日はたまたま、男子との合同練習だったから、悠樹がいたのだ。
「そうか。じゃあ頼んだぞ。他の人たちは、再開するぞ!!」
『はーい』
悠樹が私の方に向かってくる。
ぼーっと悠樹を見ていた。
「行くぞ、友美」
はい、と手を差し出してきた。
「ありがとう、悠樹」
悠樹の手につかまり、立とうとした。
「いったぁ」
足に力を入れると、ズキズキ痛み立てない。
「友美、もしかして立てねぇの??」
「そう…みたい」
悠樹、呆れるかなぁ。
って思ってたのに…
「じゃあおぶってやるよ」
なぜかにやっとして言った。