とらべりんぐトリオ
どうしよ?

珍しければ噂も広がって、2人まで届くかもしれないけど、その辺にいっぱいいるときた。

「どうせなんにもわからねぇんだろ?ついてきな。色々教えてやるよ。」

優しく手を差し出すこの男を、信じていいのだろうか?

確かに私は何もわからない。

けれど、それにつけこまれて騙される可能性を、常に頭に置いておかないといけない。

もし、コイツが悪人だったら?

考えたくもない。

「知らない人についてっちゃダメだっておばあちゃんに言われてるの。自分の事は自分でなんとかするよ。」

差し出された手は掴まずに、自分で立ち上がり、体についた落ち葉を払って歩き出した。

「どうにかってどうする気だよ。聞かないうちはほっとけねぇな。」

アケビは私の腕をガシッと掴んで引き止めた。

「しつこい男は嫌われるよ。」

ジト目で見返してやっても、アケビはカラリと笑う。

「まぁそう言うな。トラベラーが集まるギルドがあるんだ。情報も集まるし、うまくすれば仲間にあえるかもしれない。連れてってやるって。」

あぁ、どうするべきだろう?
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