とらべりんぐトリオ
私の能力に関しては体験済みだからよくわかる。

風のように速く軽やかに走れる。

忍者みたいなアクションだってやれる気がする。

ちょっと遊んでみたいかも♪

我ながらいい能力じゃん☆

でもなんだか違和感がある。

大切ななにかを忘れてる気がする。

なんだろ?

「まぁ上手く使えよ。結構面白いからな」

アケビは再び溶け、また姿を変える。今度は小さな男の子だ。

…………………

はっ!そうだ!

「アンタ!名前バラしちゃって大丈夫なの!?」

アケビ。

確かにそう『名乗った』

名前を仲間以外に知られたらゲームオーバー。

大変だ大変だ!

どうしようどうしよう?

「帰れなくなっちゃうじゃん!バカじゃない?なにやってんの!?」

「そうかそうか。俺の事そんなに心配してくれるか。なんか嬉しいな。」

カラカラと笑う声に苛立ちが募る。

「笑ってる場合じゃないでしょ!!」

「問題ないって、俺がそんなヘマふむかよ。」

またアハハと笑う。

いや、ヘマどころか地雷踏んじゃってますけど。

どうすんの!?
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