とらべりんぐトリオ
「アケビの花言葉は『唯一の恋』。俺が探してるのは恋人なんだ。」

さっきまであんなにヘラヘラしてたくせに、この話題に入った途端にズーンと沈んでしまう。

きっと、とても大切な人なんだ。

「…なんかゴメン。」

少しでも早く逢いたいに違いない。

この事は触れるべきじゃない。

えぐっちゃいけない。

そう感じた。

けれどアケビは言った。

「いや、情報を共有していれば、もしもお前が会った時にわかる。そうすれば、俺も会える。」

歯を見せてニッと笑うその姿はなんだか痛々しく見える。

「だから聞いてくれ。」

私は無言で頷いた。

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