とらべりんぐトリオ
「ちなみにサルビアはどこ?」

参考にさせてもらおう。

「私はココよ♪」

と、いきなり胸元をはだける。マークは胸の谷間に小さくプリントされていた。

「何をしておるのだ!破廉恥な!おなごがそのようなっ!」

布の端から覗いている耳まで真っ赤にして、ノコギリソウが叫んだ。

300歳にしては純情ですな。

「アンタも教えてあげたら?」

ニヤリと笑いながら服を直し、サルビアが促す。

おっかなびっくり顔を出したノコギリソウは、今までの醜態を隠そうとしているように、必要以上にふんぞり返った。

「拙者は左の肩だ。片肌脱いでこの紋を示すのが気に入っていてな。」

遠山の金さんかよ。

「この桜吹雪、見忘れたたぁ言わせねぇ!」ってやりたいわけか。

っていうか今大事な事に気がついた。

私はネコ人間で全身フサフサだ。

つまりどういう事かっていうと、せっかくイレズミ入れても、毛で隠れて見えないって事だ。

うわ、最悪。
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