とらべりんぐトリオ
「せっかくマーク入れても私は毛で隠れちゃうよ。服にマーク入れて。」

あーぁ、イレズミ入れてみたかったな。

「む、いかんぞ。絶対いれろ。」

んな無茶な。

人の話を聞け。

無理って言ってんじゃん。

「肉球なら大丈夫じゃない?」

あ、確かに!

「じゃ、肉球でお願い。」

「あいわかった。手を出せ。しばしの間、動くでないぞ。」

ノコギリソウが布に手をかざす。

するとマークが布からスルリと抜け出し、ふわふわと漂い始める。

「わぁ。すごい!」

それはそのまま私の方へ飛んで来て、肉球にペタンと張り付いた。
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