とらべりんぐトリオ
どしゃぁーっと頭上から水が降ってきた。

「冷たっ!?」

「てめっ!何しやがる!」

「きゃぁ!?」

その勢いは滝のごとし。

平たく言えば、マジハンパない。

弦の音の残響が消えると、水は止まった。

「ゲホゲホっ!とりあえず、適性があるって事はわかったな。良かった良かった。」

どこか投げやりな調子でアケビが濡れた上着を放り投げた。

それはそうだけど…

3人とも、紙の体がシワシワのくちゃくちゃだ。

「私達がいる半径3メートル以内では使わないで欲しいわ。」

サルビアが水を吸った体の重さで飛べなくなって、水たまりでバチャバチャしている。

まぁ、誰も破れてないだけよしとしよう☆

でも、魔法ってすごい。おもしろい!

「決めた!私これにする!」
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