とらべりんぐトリオ
「お疲れさま。すごかったわよ。」

2人を見つけて大急ぎで駆け寄ると、サルビアがヒラッと飛んできて、私の肩に座った。

「死ぬかと思ったぞ。でも助かった。」

苦笑いするアケビは、今は若い男になっていた。

ずぶ濡れのベタベタで、思わず笑ってしまう。ま、私がやったんだけどね☆

「魔器ってすごいね。こんなに威力あるんだ。」

なんだか疲れた。

でもここから離れないと追っ手がくる。休む暇なんかない。

「いや、あれはアナタの魔力が強いの。魔器は共鳴しただけよ。」

「マジで?私って結構強いの?」

やったー♪

「早いとこ使いこなしてくれよ。魔法やるたびにこれじゃ、こっちの身が持たねえ。」

う゛っ。

そうだよなぁ。

これじゃ、近所迷惑極まりない。

フウカは無事かな?未来がわかるのなら逃げられたはずだけど…

姿に対応した能力がつくのなら、王女の姿で能力が予知じゃないって事は考えにくい。

それに賭けて派手にやったんだけど…

「とにかく逃げよう。ここにいちゃまずい。」

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