とらべりんぐトリオ
走る、走る。
急いで。それでも、気配は殺して。
城を取り囲んでいた深い森を踏み分け、獣道を辿って。
もう疲れた。
おかしい。私ってこんなに体力なかったっけ?
いくら道が悪いからって、ここまで消耗するもんなの?
魔法を使ったからかな?
ヤバい。足元がふらふらしてきた。
頑張るんだ。
この急いでる時に、足を引っ張るわけにはいかない。
目が霞む。
息が上がる。
胸が痛い。
顔が熱い。
転んだ。
立たなきゃ。
走らなきゃ。
けれど体は言うことを聞かない。
2人の慌てた声がぼんやりと聞こえる。
アケビに背負われてゆさゆさ揺れながら、私は意識を失った。
急いで。それでも、気配は殺して。
城を取り囲んでいた深い森を踏み分け、獣道を辿って。
もう疲れた。
おかしい。私ってこんなに体力なかったっけ?
いくら道が悪いからって、ここまで消耗するもんなの?
魔法を使ったからかな?
ヤバい。足元がふらふらしてきた。
頑張るんだ。
この急いでる時に、足を引っ張るわけにはいかない。
目が霞む。
息が上がる。
胸が痛い。
顔が熱い。
転んだ。
立たなきゃ。
走らなきゃ。
けれど体は言うことを聞かない。
2人の慌てた声がぼんやりと聞こえる。
アケビに背負われてゆさゆさ揺れながら、私は意識を失った。