とらべりんぐトリオ
「ねぇアケビ!いる?」

よし、もう大丈夫。

いつまでもウジウジしてられるか!

バーン、とドアを開け放つと、下の方から返事があった。

「ああ、いる。お前の足の下にな。」

見ると、さっきのお侍ファッションでうつ伏せに伸びていた。

「なぜだ。」

「お前が思い切りぶち破ったドアに鼻面ヘコまされてすっころんだところを踏まれた。いいからどいてくれ。重いぞ。」

「悪かったね、重くて!」

慌てて飛び退くと、真っ赤になった鼻を押さえながら涙目で起き上がって、ホッとしたように笑う。

「そんだけ怒鳴る元気があるならもう大丈夫そうだな。それで?そんなに急いでどうした?」

「お言葉に甘える!相談させて?」

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