とらべりんぐトリオ
「まずは素振り1000回だ。終わったら腕立て伏せとスクワットを300回ずつ。」

「そんなに!?」

「体力がないと話にならんからな。
俺もこっちに来たばっかりの頃は大変だったぞ。
ノコギリソウに剣術を習ったんだが、あの人がマジモンの侍だからなのか、ハンパなかったぞ。」

「へぇ、アケビの師匠はノコギリソウなんだ。」

「あぁ、真冬に滝に打たれたりとか魔法で出した火の中で筋トレしたりとかさせられたな。ほとんど拷問だったぞ。
大事なのは精神力なんだそうな。」

その当時を思い出しているのか、アケビの顔が少し青ざめている。

「まさかそれ、私もやるの?」

「んなわけあるか。やりたきゃ止めんがあれはやりすぎだ。」

まずは、とアケビは重たそうな剣を差し出す。

「こいつを10分振り回し続けてもバテないようになれ。話はそれからだ。」

「はーい、わかりました師匠。」

よし、素振り1000回か。

頑張らなきゃ。
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