とらべりんぐトリオ
すごい。

風が踊る。音が舞う。

剣は光を反射して剣呑に輝き、影のようにスイスイとアケビは飛び回る。

一度影が横切れば、次々にリヴァイアが倒れていく。

さっきの犬みたいな異形の者もいるし、まるっきり人型の者もいる。

ギルドでみたトラベラー達と、あまり変わりはない。

あるとすれば、目が違う。

リヴァイア達の目は何も見ていないように暗い。

ただただ、自分がゲームに復活するためだけに、目をぎらつかせながら機械的に攻撃してくる。

そんなやつらを、アケビは次々と叩き伏せていく。

時折聞こえる金属を叩くような重たい音は、剣の腹で殴った音なんだろう。

倒れたリヴァイア達は、一人も血を流していない。

全員峰打ちで仕留めているからだ。

休む事無く駆け回り、どんどんリヴァイアを倒していくアケビの姿を目に焼き付けながら、私はただ突っ立っているしかできなかった。
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