二重人格
「あれだ!
やばっ、イケメン過ぎなんですけど、」
美咲は驚いた顔して私を見る。
『どれ?』
「あれに決まってるじゃん、わかんないの?」
美咲が指差す方向。
まじ?
私の顔は凍るというより、青ざめていた。
そう、あいつだ。
きゃー!!!
まるでジャニーズのアイドルが高校に来たかのように叫び出す女子生徒に鳥肌がたった。
『最悪…』
「どした?」
真っ先にタケが私の顔を優しい目をしながら覗く。
『ん?
なんでもないよ。』
「そうか、、」
それからの事はあんまり思い出せない。
思考停止。
記憶もないのだ。