二重人格


美咲には今日の放課後いつものカフェで話すと言っておいた。


「うちのクラスあのイケメンが教えるらしいよ」


女子はもうきゃーっと騒ぎ始め耳が痛い。


『はぁ…』


ため息をし、またため息をし、私は明日に全ての髪が白髪になりそうな気分だった。


彼は教室に入り

「座れー」

と叫ぶ彼をわざと観ないようにする。

そう彼が言うだけで皆は綺麗に座った。
やはりイケメンの威力は凄い。


「今日から英語の授業をうけもつ、石川ヒロキです。
よろしく」


皆は「やばい」「かっこいい」「可愛い」とか露骨に叫んでいて、彼は少しはにかんでいる。


「先生!
彼女はいるの?」


積極的な女の子がそう皆の前でそう言い出し私の背中はゾクゾクとした。


「秘密」


秘密??

なに言ってんの?

嘘つき。
嘘つき。

いるくせに、、最低


「わぁ、かっこいい」


そう言って生徒はどっかの世界にうっとりし始めた。

「じゃあ、授業しまーす」


そう軽いノリのあいつにまた腹がたった。



けど、授業は意外とまともだった。

それがなんかむずむずする。



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