二重人格
放課後、私達は学校から徒歩3分のところにある水色カフェに向かった。
ここは私達が見つけた隠れ家。
よくタケと美咲と行っては長話をしてしまう場所。
私は決まってビーチティーを頼む、これが習慣になっていた。
「で、なにがあったの?」
ワクワクするような目で私の事を見つめながら、こぼれるばかりの笑顔をする。
『…うん。
実はさ、今日きたイケメンとか騒がれてる石川先生いるじゃない?』
「あぁ、あのイケメン!
カッコ良すぎ」
そうかな?
全くカッコ良くないけど…。
『あれ、お姉ちゃんの彼氏で、、、何故か昨日からしばらく一緒に住む事になったんだ…』
思わず、ビーチティーをストローでゴクゴク飲んだ。
「えっ?!
まじで?!!!
なんだ~、あの人彼女いたんだ」
この世が終わるかのような悲しい顔で私を見つめる美咲。
『えっ、そっち?!
私はこれから1ヶ月半ずっと学校にあいつがいる事が嫌なの。
確かに、皆が言うように顔はちょっとだけカッコ良いかもしれないけど、性格は最悪なんだから!
軽いしチャラチャラしてる。
馴れ馴れしいし、、、私の学校での立場を全然わかってないの!』
興奮して顔は少し火照った。