二重人格



「はいはい、落ち着いてっ。

確かに、私も性格まではまだあんま知らないからさっ。

けど、今日下の名前で呼んだりその人が馴れ馴れしかったのは認めるよっ」


美咲はコカ・コーラをスーッと飲みながらそう言う。


『私、この学校で地味ーに生きたいの。

まぁ、前の事もあったし…
それに、また隣のクラスの高梨麗子なんかに目をつけられたら……』


「もう美咲は目をつけられてるからねっ、あの奴、美咲が可愛いからって嫉妬し過ぎなんだよ……。」


あっ、言い忘れてたかもしれないけど、、、高梨麗子はこの学年で一番のお嬢様。

なんだったかあんまり覚えてないけど、確かなんとか財閥のお嬢様で……。


性格は悪い。
いや、悪い以外かもしれない。


あの人に目をつけられたら逆らえない。。


私は高校入学してすぐあいつに目をつけられた。


理由は簡単。

入学してすぐに私はある男の子に告白され、おっかけ回されていた。


ちょっと迷惑だったけど、その人は女の子みたいな綺麗な顔立ちをしていて、性格も優しく、王子様みたいな人だったからよく話すようになっていった。


とは言っても、私にその気はこれっぽっちも無く、、、ただの友達として好きだった。


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