二重人格



『私なんか小さい頃からお姉ちゃんに馬鹿にされたんだよっ…お姉ちゃんは大人だから、私みたいな子供馬鹿みたいって』


私は笑いながらヒロキに話す。
ヒロキはキラキラと笑いながら眩しそうな目をした。


「お前らなんか正反対だなっ。

俺は由里の落ち着くとこが好きなんだっ
仕事に生きてる奴だけど、心が優しいとこ」


照れながら髪をくしゃくしゃとかいたヒロキはなんだか可愛い。


『それ聞いて安心した。

私お姉ちゃんの事好きなんだっ。
だから、お姉ちゃんの事泣かせたりしないでよねっ。


約束っ』


「約束する」



そう言って二人は約束を交わした。













お姉ちゃんを大切にする約束を……。












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