二重人格



『お姉ちゃんっ、この人どうにかして~』


「だってさ、薫がいると思わなかったんだもん。」


『本当に最悪、私がお風呂入ってたの本当は知ってたんでしょ?』


「そんなわけないだろっ

それに俺は見てないっ
お前タオルで体巻いてたじゃん」


こんな状態になったのはさっきから3時間経った時。

さっきの会話が嘘みたいにまた言い争いが始まった。


『うるさいっ
私、お年頃なんだからっ』


「自分で言うなっ
それに今の格好もどうにかしろっ。

さっき俺が見た格好と一緒だし」


『ガミガミうるさいっ』


「言い出したのお前だろー」


私はタオルを体に巻いたまま部屋に戻った。


「本当、仲良くしてよね」


優しく由里はそう言っていたって落ち着いていた。

やっぱりお姉ちゃんはさすがだった。


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