二重人格



『そんなオシャレしてどうするんだし』


そう言って私はサンダルを履く。


「こんくらいしか服ないんだもん…」


そう不満をもたらしながら外の車にエンジンをかけた。

ちなみにこれはパパの車。

ヒロキが運転する事はたった今知って、そして何故パパの車に馴れ馴れしく乗るのかも謎だった。


『じゃあ、服買えば?
近くショッピングモールあるし
ダサいけど…』


「付き合ってくれんの?」


『私は暇だし、別に良いですけどー』


「なんかムカつく。

でも、付き合ってもらうかなっ」


そう言って車は動いた。
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