二重人格
「そっか、お前が子供なのかっ」
いたずらっぽく笑って私を見る。
『うるさいっ
私はもう18なんだからっ』
自慢気に胸をはる私の姿に大人っぽく笑いながら軽くあしらう。
「はいはい。
そう考えたら、4歳しか変わらないのか。
なんか変な感じだな」
『4歳か、、
ねぇ、兄弟いる?』
「あぁ、兄ちゃんがいる」
『ふーん、格好いいの?』
「うーん、俺とは似てないな」
『私達と一緒か』
「えっ?」
『だって、私とお姉ちゃん、、あんまり似てないじゃない。
性格も正反対で、顔も…そんなに似てないし。』
「まぁな」
『もし、お姉ちゃんとヒロキが結婚したら…私は妹?』
考えるようにして言う私を真剣に見るヒロキはなんだか真面目にみえる。
「そうだなっ」
『私、お兄ちゃん欲しかったんだよねっ』
ニッコリしながらキラキラした目でヒロキをみる。
「俺も妹欲しかったよ?
お前はちょっと生意気だけどなっ」
妹のように私の頭をくしゃくしゃとして笑うヒロキはお兄ちゃんみたいだった。