二重人格



涙は枕に染み込んだ。


私の心は息が詰まりそうなくらいに苦しくて…。

抱きしめられた時の感触とさっきのヒロキの嬉しそうな顔を思い出した。





私はどれだけ馬鹿なの。

思い返せば、ここ最近ずっと彼の事ばかり考えている…











好き。



違うよね、まさか。


相手はお姉ちゃんの彼氏。
そんなの絶対に駄目だよ。


お姉ちゃんはヒロキが好きでヒロキはお姉ちゃんが好き、、、


私がヒロキを好きになったとしてもただ苦しいだけ。



お姉ちゃんの彼氏を好きになるなんて私は大バカ。



絶対違う。

好きじゃない。


絶対好きじゃない。





あんな事されたから頭が混乱してるだけ、、、それだけの事なのに。


私って馬鹿だよ。


ただの勘違いなのに、どうしてこんな気持ちになってるの…。





また一粒、大きな涙が流れた。




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