二重人格
『けど、本当に駄目なの。
お姉ちゃんの彼氏だし、皆に大人気の先生だよ?
また高1の時みたいに目立つのだけは嫌。
だから、私のお兄ちゃんみたいな存在でいいの。』
慌ててそれをつけ加える。
「私は積極的に行くべきだと思うけどねっ
あの人めっちゃイケメンだしさ~」
『そうかな』
「イケメンにもほどがあるイケメン。
あの人は凄いよっ」
ほっぺを真っ赤にさせてそう言う美咲はなんだか可愛かった。
『とにかく、お兄ちゃんとして…私頑張ってみる』
そんな自分に決心を決めて美咲とバイバイをした。
家に帰るのはちょっと憂鬱だったけど、私は美咲に勇気をもらった。
帰らないと始まらない。
行くしかないんだ。