二重人格




『「あっ、、」』



最悪…。
こんな時にだけ会う。


私とヒロキはこんなとこで会ってしまうんだから。


案の定沈黙…凄い気まずい。



「あのさ、、昨日はありがとな」


『あぁ、、仲直りできて良かったね』


気持ちを込めずにただそう言い放ってそっぽを向く。


「昨日の事だけど…」


『…?』


ヒロキはいつもと違って冷たい目をしてる。

なんで?


「気まずくさせたならごめん」


『あぁ!
全然気にしてない

気まずくなんかないし』


空元気にもほどがある。
私は無理やり自分を隠し通そうと全力を出す。


「…そっか」


素っ気ない彼の態度が心にズキズキきた。
昨日のことはやっぱり忘れるべきなのかもしれない。


『ねぇ、アイス買って帰ろう?

お姉ちゃんきっと喜ぶよ』


彼が浮かない顔をしても、彼がいつもみたいに笑顔じゃなくても気にせず、、私は無理やりコンビニに歩いた。




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