二重人格
ヒロキは昨日夜遅くに帰ってきたようだった。
そこから一言も話してない。
「おはよっ、薫」
『やっと金曜日だよー、今日で終わりだ♪』
机に寝そべる私を見てタケと美咲は笑った。
「今日は抜け出すか!」
タケがそんな事を言い出したせいで私達はすぐにカバンを取ってこっそり抜け出す事にした。
抜け出すと言っても私達の場所はバスケ倉庫しかなかった。
「ラッキー♪」
美咲はくるくる回ってイスに座った。
私もスキップしながらくるくる回って机に座る。
『はぁ…やっぱり三人が一番だねっ』
笑顔で机に寝転がる。
「薫さーん、タケいる事忘れてるでしょっ」
『ハハハッ、確かに』
二人で笑いながらゴロゴロする。
「はぁ…」
ドドドドッ!!!!!
ドドドドッ!!!!!
突然バスケ倉庫の扉が割れるくらい叩かれる音がする。
『「えっ?」』