君に捧ぐ嘘
「どうゆうこと?」


「俺はお前を車に乗せて、運転していた。俺の兄貴も一緒だった。信号を無視したトラックがつっこんできたんだ、俺は生き残り、兄貴は死んだ」


「・・・お兄さん亡くなったんだ?」


「ああ」


唇が震えた。


リクトは水を蹴る。


「嘘ついてたんだ」


「え?」


「俺はお前とは彼氏彼女の関係じゃない」


「どうゆう・・・こと」


「つまり、兄貴なんだ。アスナ、お前の彼氏は。俺は兄貴の代わりを演じていただけさ」


「そんな!?あれは全部演技なの?」


「ああ、俺は兄貴の代役をしただけさ。双子だからな俺達は、そう簡単にわかるわけないと思って。すまない・・・」


「・・・最低、あんた最低だよ、なんであんなこと言ったの!?」


「アスナ、俺はお前に片想いしていたからさ」


湖には、いつのまにか、夕日が映えていた。
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