手の平から

冬の日



香奈と井上が付き合い始めてから二ヶ月が過ぎた。
季節は冬になりつつあった。


「香奈と井上、もう二ヶ月かぁ。」

「あっとゆう間だったよ。」


私は香奈と電話でそんな会話をしていた。



「いいね。二ヶ月経っても仲良くて。」

「いいでしょ。遥も好きな人いないの?」

「いないよ。」


即答する私に香奈の笑い声が電話ごしに聞こえた。
< 30 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop