愛してるんだよ。
「お前はいつも、佐久間の事ばかり考えてるな。別に悪い事じゃないが、自分の事ももっと考えたらどうだ?」



自分の事ね…



『自分の事ってよく分からないんです。分かっているつもりで、一番分からない。だから、誰かの為に自分を使ってるんですよ。』



でも、“誰か”は誰でもいいわけじゃない。



「佐久間じゃないといけないんだろ?」



と突っ込まれた。



返事はしなかったが、少し笑って見せた



「どうも…分からん。(こいつらどう考えたって両思いだろ…)」



『え?』



「いや…独り言だ。」
< 135 / 370 >

この作品をシェア

pagetop