愛してるんだよ。
『少し…独り言を言っていいですか?』



何を言ってるんだ?



と思いながら、何も言い返さないうちに喋り始めた。



『私、娘と息子がいましてね?そりゃもう目にいれても痛くない程可愛いんですけど、何分忙しいものですから、家事を旦那に任せっきりにしていまして』



お恥ずかしながら、家事が苦手なもので…



と笑う



『旦那は、家事が好きだからいいんだよ。って言ってくれるんですけど、なんだか…どうしようもなく情けなくなる時があるんです』



「はぁ…」



取り留めがない話しに耳を傾けながら、少し相槌を打った。


< 164 / 370 >

この作品をシェア

pagetop