愛してるんだよ。
「カズ…」



ボソッと呟くと、



『サクちゃんは…矢倉君の事好きなんでしょ?』



とおずおずと聞いてきた奏



「好き…じゃない。」




好きなんかじゃ足りない。



でも、知られちゃいけない。



だから、奏にも言う事は出来ない。



『サクちゃんの、へそ曲がり。』



とプゥと頬を膨らまして私を見た。



「歪んでんの。直す気もないしね…」



『何の話?』



と廊下を片付けたカズが会話に入り込もうとしてきた。





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