愛してるんだよ。
学校から帰って、玄関を開けると目を疑った。




散らばった靴




割れた花瓶、食器




飾ってある写真は全て破られていた




『母さん!!どこ!?』



泥棒だと思って母さんを呼んだ



無事かどうか確かめたくて…



キィっと奥のドアが開いてビクッとした。



『母…さ…ん?』




でも、未だに家に潜んでいるかもしれないと思った泥棒よりも、ゆっくりと奥の部屋から出てきた母さんに恐怖を感じた。




髪を振り乱して、顔面は引っ掻いた痕がある




泥棒にやられたのか?とか、そんな事、全然思わなかった。




母さんが



“狂った”




直感がそう言ったから。
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