愛してるんだよ。
突然襲われた吐き気にトイレへ駆け込んだ




『うっ…うぇ…』




「開けなさい!!開けなさいよ!!逃げるなー!!!!」



ドンドンッ!!



と叩かれるドア




どうして?



頭の中にその言葉が浮かんだ



私は、あなたの娘よ



浮気相手なんかじゃないのに…



叩かれなくなったドアを不思議に思って開けると、泣き崩れた母さんがいた。




「一…葉、私…なんて事…ごめん…ごめん…」




そう言って泣く母さんを抱き締める事も出来ずに、ただ見下ろして私も泣いた。


< 255 / 370 >

この作品をシェア

pagetop