愛してるんだよ。
「一葉、お話しましょう?」



『もう…イヤ!!』



あんなに動かなかった足はいとも簡単に動いた



そう言った瞬間、母さんに背を向けて走り出していた。




もう…イヤだ



もう…無理だ



頭の中で何回も繰り返し言いながら、必死に走った




母さんが追ってきているのは分かった




でも、後ろから来る母さんは恐怖そのもので、止まる事は出来なかった




ドンっ!!



鈍い音と共に母さんの悲鳴が微かに聞こえた。



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