愛してるんだよ。
下駄で駆け寄ってくる奏。




綺麗な着物に身を包んでいる



黙っていれば、美人そのものなのに…



叫んだせいで、バカ丸出し



「嬉しい!!新年早々さくちゃんに会えるなんて!!」



とほんのり化粧を施した顔でふわっと笑って見せた。



可愛いけれど、



『お前、一回でいいからお賽銭箱の角に頭思いっ切りぶつけてこい。』



明けましておめでとうと、言いかけていた奏に、怒りを堪えて出来るだけ笑顔でそう言った。



< 268 / 370 >

この作品をシェア

pagetop