愛してるんだよ。
「一葉、手繋ご」



『え?』



いつも、何も言わずに繋いでいる事が普通になっていた。




恋人同士でもないのに、おかしいと何度も感じていたけれど、繋がれた手を離したくなかった。




目の前には、繋ごうと言われて差し出されているカズの手



握っていいのか分からない…




「イヤ?」



『イヤ…じゃないけど、カズは…どうして私と手を繋ぐの?』



いつの間にか、人ゴミに追いやられるように神社の端に立っていた。




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