総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
あたしは思った。
この虎はバカだと。
「ユウコ何があったのかは知らないけど、そんな言葉はないよ」
ルイが微笑ましいまなざしでユウコを見る。
ふーん。ユウコってこの中で弟みたいな存在なのかな。
「る、ルイ!お前は俺の見方じゃねーぬか!!」
どこをどう言ったらそんな噛み方をするんだ。
ルイはクスクス笑ってる。
「う~~~~~!!」
さっきまではうっすらとしか溜まっていなかった涙が今ではもう溢れそうだ。
あ、暴れだすのか!!??
そう思っていたら。
「大丈夫だよ。ユウコは今から猛ダッシュであるところに行くから」
「あるところ?」