総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「おと、男・・?男の子なのにそんな名前なの?」

「アイツの字は“優しい虎”と書いてユウコだ」

「あ~。なるほっど~。」

左手でパーを作り右手で作ったグーをポンッと上に乗せた。

なるほど、なるほど。

「あ、そういえばさぁ。」

長い廊下を歩きながら前を歩くおチビちゃんに

話しかける。

「・・・なんだよ。」

だから、そんな不機嫌そうな顔でこっち見るなよ。

いや、向かせてんのはあたしだけどもさ!

「おチビちゃん、名前なに?」

「次言ったら、マジで殺すぞ」

「言われたくなかったら、牛乳飲むか、名前を言うか」

「チッ。・・・・・ミズキだ。」


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