総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
狐の護衛・・・・?
あたし、何してる・・・・?
気づくとあたしは、首の後ろに手を回し首輪を外そうとしていた。
な、何してんのよ・・・!
鎖ははずれた。
でも、これははずしちゃいけない・・・・。
もしばれたら・・・・あたしは・・・・・。
「何してんの?お嬢さん♪」
はっと、我に返り後ろを振り向く。
薄暗いこの廊下でもひときわ目立つ金髪の頭。
それに首から覗く、狐のタトゥー。
「・・・・。アサ・・・?」
「ひどいなー。疑問形とか。」
アサは何のためらいもせず、ぐっと顔をよせて。
「すっげぇ、顔色悪いよ?その顔ちょー不細工。」
爆弾を落としていきやがった。