総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
あたしは、ユウコが選んでくれた水着に着替えながらニコニコしていた。
初めての海。
“自由”という名の安らぎ。
“自由”という名の嬉しさ。
“自由”になったことで改めてわかった“首輪”の重み。
首輪を外しながらそう思った。
ここまで来ればシンにだってたぶんばれない。
あたしをあそこから連れ出してくれたのがこいつ等でよかった。
着替え終わったあたしに手を振るユウコや、ミズキを砂に埋めようとするカラを見ながら心からそう思った。
「レナ!!かわいい!!」
にぱっと笑うユウコを見て、すごく心があったかくなった。
「赤ずきーん。かぁわいいねぇ~」
「ありがと、アサ」
「日焼け止め塗ってやろうか―?」
「全力で遠慮するわ」
「ぶー。」