総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
総長の機嫌 ~ルイside~
久しぶりだな。
この海に来たの。
昔はこの海にも何度か来ていた。
姉貴と。
ほんと、どこ行っちまったんだろうな。
赤と白のカラフルなパラソル越しに太陽を見る。
ふと、横を見るとなんだか怪訝な顔をしたヒサが一点を見つめてた。
お前さっきまで、一生懸命キャベツ食ってたじゃねーか。
俺は不思議に思いながら、その一点に目を向けた。
あぁ。なるほど。
その先にはカラに肩車されて嬉しそうに笑うレナちゃんが。
「いーなー。カラ。赤ずきん肩車できて。」
俺の横で動けないようにロープでぐるぐる巻きにされたアサが愚痴る。
まぁ、当然の制裁だな。
ちなみにこれをしたのは、ヒサとユウコだ。