総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「それにしても。」
アサが“よいしょ”っと言いながら自力で起き上がる。
「ヒサの独占欲半端ねぇよな」
確かに。
一緒に泳ぎたいんなら言えばいいのに。
レナちゃんの前ではヘタレ&独占欲丸出し男だな。
最悪じゃねーか。
「良く言うなら慎重。」
「悪く言うなら、ヘタレ。」
どうやらアサも同じことを思ってたらしい。
「なんかあっち騒がしくねーか?」
アサに言われて耳を澄ます。
確かに後ろのほうが騒がしい。
しかもこの騒がしさは“乱闘”っぽい。
俺は周りを見渡した。