総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
軽くノックアウト状態に陥ってしまった。
アブナイアブナイ。
「今ドキッとしたろ~?」
顔を真っ赤にするあたしを見て、ケラケラ笑うアキ。
不覚にもしてしまったので何も言い返せない。
悔しいっ!!
でも、あたし見てたよ。
愛してる。
その言葉をつぶやいた時の、アキの表情。
暗くて、寂しくて、傷ついた顔をしてた。
どうしてここの奴らは、こんなに苦しそうなのに
「あれ、もしかして今のにぐっと来た?」
「まさか。」
こんなにも、
「ククっ。ま、いずれ落としてやるから。」
楽しそうに笑えるんだろう。
「残念。そうなることは一生ない。」
「こーかいすんぞ?俺様を振ると。」
「俺様ってキャラじゃないでしょ。」
「よくわかってんじゃん。」