総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
また、ケラケラと笑う。
「さ、プリンセス。ランチの時間でございますよ。」
そう言ってひざまずき、あたしの手を取るアキ。
思わず笑ってしまったよ。
でも、すぐにドキッとさせられた。
あたしが笑うのを確認したアキがとても優しい顔でこちらを見てたから。
そのままあたしとアキは、手をつなぎながらみんなのもとへ向かった。
それがいけなかった。
赤と白のカラフルなパラソルの下に着いた途端。
―――――バシッ―――――
横からアキが消えた。
「何してんのヒサ?」
なんと、ヒサが食べていたキャベツ(4分の1サイズ)をアキの顔面にヒットさせたのだ。
「大丈夫?」
たぶん大丈夫だろうけど一応聞いてみる。
「プリンセスがキスしてくれたら、痛みが引くとおも・・・。」
―――――バシッ―――――
本日二回目の、キャベツアタック(命名)を受けたアキは完全に伸びていた。
まぁ、二回目のは仕方ないと思う。
もうみんなお弁当にかじりついていた。