総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
ビールを片手に持って。
酔って海に入ると危ないんじゃないのか?
そう思っていると、ユウコがあたしを見ながら、缶ビールを見せてきた。
「ノンアルコール?」
「そっ。だから大丈夫!」
なんだ。よかった。
「レナも食おーぜ。」
「うん。」
あたしは、ユウコとアサの間に座った。
「ねぇー赤ずきんー。この縄ほどいてー。」
まだつながってたんだね、アサ。
「やだよ。しかも固そうだし。」
「ぶー。あ、いいこと思いついた!!」
アサが、キラキラした顔でこっちを見てくる。
あたしは咄嗟にユウコの背中に隠れた。
「どーしたレナ?」
ユウコが不思議像な顔でこちらを見てくる。
「アサが、何かよからぬことを思いついたらしい。」
「まじでか。言ってみろ!変態狐!!」
「その名で呼ぶな。チビ虎!!」