総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】

「なっ。誰がチビ虎だ!!」


「てめー以外にだれがいるんだよ!!」



「お、落ち着いて。ユウコ!!」



にらみ合う二人を、必死にはがす。



この役目、大変だ。



「俺はただ、手がふさがってるから赤ずきんに“あ~ん”してもらおうと思っただけだよ」



「ユウコ。コイツちょっと口も縛ろうよ。」



何て事を言い出すんだ。



あたしが、あんたに向かって“あ~ん”だと!?



・・・・・。(シュミレーション中)


ダメだ。鳥肌が立つ。


ありえないくらいに寒気がした。



なんなんだ、このチャラ狐。



「レナちゃん。エスプレッソあるよ?」


「飲みたい!!」


あたしがイライラしていると、ルイがエスプレッソを持ってきてくれた。



一口飲んで心を落ち着かせる。



やっぱりルイの作るエスプレッソは落ち着く。



< 179 / 204 >

この作品をシェア

pagetop