総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「なっ。誰がチビ虎だ!!」
「てめー以外にだれがいるんだよ!!」
「お、落ち着いて。ユウコ!!」
にらみ合う二人を、必死にはがす。
この役目、大変だ。
「俺はただ、手がふさがってるから赤ずきんに“あ~ん”してもらおうと思っただけだよ」
「ユウコ。コイツちょっと口も縛ろうよ。」
何て事を言い出すんだ。
あたしが、あんたに向かって“あ~ん”だと!?
・・・・・。(シュミレーション中)
ダメだ。鳥肌が立つ。
ありえないくらいに寒気がした。
なんなんだ、このチャラ狐。
「レナちゃん。エスプレッソあるよ?」
「飲みたい!!」
あたしがイライラしていると、ルイがエスプレッソを持ってきてくれた。
一口飲んで心を落ち着かせる。
やっぱりルイの作るエスプレッソは落ち着く。