総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「す、スンマセッッッ」
ユウコが勢いよく机を蹴る。
コイツ、レナちゃんのこと相当気に入ってんだな。
「まぁまぁ。落ち着けよ、チビ虎。」
「んだと、変態狐。」
「粋(いき)がんなっつってんだよ。」
アサがポケットに手を突っ込みながらユウコの真正面まで歩み寄る。
普段の変態モードとは違い、総長の顔をしたアサがいた。
ったく。
猫かぶりばっかだなココは。
唯一かぶってねぇのは、カラとミズキ。ぐらいか。
「黙れ。」
「「ッッッ!!」」
低く唸るような声が部屋に響く。
「話が進まねぇだろうが。」
2人はばつの悪そうな顔をしながら自分の椅子に座りなおした。
「なんか、引っ掛かるねぇ。そのお2人さん。」
アキがふらりと立ち上がる。