総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
もう何も考えられなかった。
薬は一回やっただけでも死ぬという。
どうしよう。
ヨウが死んでしまったら。
あたしが唯一ここまで耐えて来れたのも、ヨウがいたからなのに。
ヨウだけが、希望だった。
だけど。
今のあたしには希望が増えてしまった。
“狂獣連合”
あたしを救い出してくれた光。
あたしの鎖を断ち切ってくれた獣たち。
あたしの首輪を外してくれる望みのある人たち。
ココにいることがばれたら・・・。
あたしだ・・・。
あたしがいたから、みんな傷つくんだ。
みんな変わっていくんだ。
みんな壊れていくんだ。
あたしがっ・・・。
あたしさえいなければっ・・・!!