総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
夢を見た。
とってもとっても幼いころの夢。
広い庭で一緒に走っているのは・・・・。
お兄ちゃんと笑顔で時折愛おしそうにあたしを見つめる“シン”。
“あの頃”はとっても楽しかった。
だけど・・・・・・・。
壊れてしまった。
いや。
正確に言うと壊してしまった。
あたしが。
2人を。
平和な日々を。
平和な・・・関係を・・・・。
あたしはシンも、お兄ちゃんも2人とも大好きだった。
いつだって、あたしを守ってくれるお兄ちゃんが大好きだった。
いつだって、あたしを笑顔にしてくれるシンが大好きだった。