総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
はぁっともう一度ため息をつく。
「短めに話す。理解しろ。」
「う、うすっ」
「先日、狂獣連合が奇襲をかけてきた。んで、レナが連れて行かれた。」
レナの名前を出すとヤミの眉毛が少し上がった気がした。
「こっちも結構な痛手を負った。そんでだ。」
ヤミにタバコを要求しながら話を続ける。
「お前らに頼みがある。お前らある組を襲って来い。」
「まさかそこって・・・。」
少し驚いた顔でササツカが俺を見る。
まったく、俺の部下は腰抜けばっかりだな。
「若のために命の一つも捨てられねぇってか?」
「・・・・いえ。じゃぁ、今の話からすると俺らはあの二つを襲うんですね?」
さすが極道の頭だけあって物わかりがいいな。