総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「そうですけど、もうないんですか?」
ヤミの顔が、すこし険しくなる。
「いや、少し残ってる。最近使うことが多くてな。」
ヤミの視線がから逃げたくて逸らした。
こいつは俺が薬を使うことを快く思っていない。いや、思ってなくて当たり前なんだけど。
「・・・・・。レナっすか?」
相変わらず鋭いなお前は。
ははっと自嘲的な笑みを浮かべながらヤミを見た。
「だめだな。あいつがいないだけでこんなに狂っちまう。」
「・・・・・。」
「約束。・・・・・。したのにな。」
「・・・・。約束?」
「・・・・あぁ。」
レナは俺が薬をしないという条件付きで俺のペットになったのだ。
あいつが、欲しかったっ・・・。