総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
さっきだって、涙抑え込むの必死だったんだから!!
でも、これくらいは本当のこと言ってもいいよね。
「ま、そんなところ。」
「行きたいのか。」
行きたい?
当たり前じゃん!
あたしだって、みんなと同じように“普通”に暮らしたい。
けど、
それは望んではいけないことだから。
「別に。前は行きたいと思ってたけど、今は別に行かなくてもいい。」
「そうか。」
それだけ言うと、ヒサはまたもっしゃもっしゃとキャベツを食べ始めた。
なんなんだ、この男はいったい。
「ねぇ、ルイ?」
「ん?どうかした?」